ゲーミングモニターと言われるモニターがありますが、映像を映し出す物としては違いが無いのに普通のモニターに比べて、何故あんなにも値段が高いのか疑問に思う人も多いはず。
ゲーミングモニターと通常のモニターはどのように違うのか機械が苦手な人にも分かりやすく解説して、ゲーミングモニターの利点を知っていただきたいと思います。
ゲーミングモニターと通常のモニターとの違い
まず、ゲーミングモニターと通常のモニターとの違いを簡単に言うと、ゲームをする為に作られたモニターか、映像を映し出す為に作られたモニターかの違いです。
ゲーミングモニターが通常のモニターに比べてゲームに適している理由は
- 「応答速度」が非常に速い点(遅延が少ない)
- 「リフレッシュレート」が高い点
という点です。
通常のモニターだと、ゲーム用に作られているわけではないので、映像を映し出すまでに遅延が大きく映し出す映像にどうしても残像が残ってしまうのです。これが応答速度(遅延)の差です。
これが、モニターの応答速度の高いゲーミングモニターであれば、映像に残像が残らないので、FPSや格闘ゲームなどの動きの激しいゲームをプレイする時の見やすさが格段に違い、ゲームプレイに集中することができ、オンライン対戦型のゲームをする際に非常にプレイしやすく有利になります。
この応答速度の速さは「1ms」や「5ms」などの数値で表され、この数値が小さいほど応答速度が速いということになり、遅延が少ないということになります。
ゲーミングモニターであれば、「1ms」のものが多く、最近では「0.6ms」のモニターもあります。通常のモニターは「16ms」や「32ms」のものが多く、ゲーミングモニターに比べて遅延が多いです。
この応答速度の違いによる残像の発生が分かりやすい映像があるのでこちらも参考にしてみてください
リフレッシュレートが高い
ゲーミングモニターと通常のモニターの違いで応答速度の違いと同じぐらい重要になってくるのが「リフレッシュレート」です。
私たちが普段映像として見ているものは、パラパラ漫画を想像してみると分かりやすいのですが、少しずつ動きを加えた静止画を、高速に切り替えてモニターに映し出すことで映像になっています。
通常、普通のモニターだと、この静止画の数は1秒間に60枚の静止画を高速に切り替えて映像として映し出しています。
これがゲーミングモニターになると、1秒間に144枚、240枚の静止画を高速に切り替えて映像化することができるため、動きを加えた静止画が非常に多くなるので、より動きを詳細に滑らかにモニターに表示することができるようになります。
この1秒間に何枚の静止画を映し出すことが可能かを、数値化したものが「リフレッシュレート」といわれ「Hz」という数値で表されます。通常のモニターだと60枚なので「60Hz」というように表されます。
モニターを選ぶ際にモニターの性能表で「60Hz」となっていれば、1秒間に60枚、「144Hz」となっていれば1秒間に144枚ということになり、144Hzのモニターの方が映像が滑らかに表示されるということになります。
リフレッシュレートが高いゲーミングモニターの利点は、FPSなどの動きの激しいゲームでは敵の動きがより滑らかに見える為、エイムのしやすさ、正確さが格段にあがるので、有利にプレイすることができます。
リフレッシュレートとフレームレートは違うの?
ゲーマーであれば、「フレームレート」という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、このフレームレートとリフレッシュレートを混同して理解してしまっている人も少なからずいらっしゃいます。
フレームレートと、リフレッシュレートは同じようでまったく別物なのです。
リフレッシュレートは1秒間に何枚の静止画を高速に表示できるかというものを数値化したものと前述しましたが、フレームレートはパソコンまたは、PS4などのハードが、静止画を1秒間に何枚作り出すことができるかというものを数値化したもので「FPS」という数値で表示されます。この「FPS」はゲームジャンルではありませんよ!
大事なことなので、簡単にまとめてもう一度言いますよ。リフレッシュレートは1秒間に静止画を表示させることができる枚数、フレームレートは1秒間に静止画を作り出すことができる枚数です。
これは、同じようで全くの別物であると理解しておいてもらえるとこれから説明することもスムーズに理解できると思います。
ゲーミングモニターでゲームプレイがどのように違ってくるのかという記事も書いていますので気になるかたはこちらも合わせてお読みください。
ゲーミングモニターを選ぶポイント
- 応答速度が「1ms」以下のもの
- リフレッシュレートが「60Hz」以上のもの
- モニターサイズが「24インチ」前後のもの
- 入力端子(HDMI・DisplayPort)が十分なもの
- 画面に光沢の無い「ノングレア」のもの
応答速度とリフレッシュレートは前述しているので、分かると思います。
モニターのサイズについてですが、ゲームをプレイする際にデスクにモニターを置いて椅子に座ってゲームをする際の最適なモニターのサイズは24インチ前後と言われています。
この場合、モニターのサイズが大きすぎると、画面上の情報に目が追い付かないからです。人間の視野が同時に捉えられる情報には限りがあるので、24インチ前後(23.8や24.5程)であれば、人間の視野で同時に捉えることのできる最適な大きさだと言われています。プロゲーマーの人が使用しているモニターのサイズも24インチ前後です。
また、モニターに光沢がある「グレア」と光沢のない「ノングレア」での違いは、グレアタイプのモニターだと、ゲーム内の暗い場所でモニターに自分の顔が映り込んでしまい、ゲームプレイに集中できないからです。ですので、ノングレアのモニターでゲームをすることをおすすめします。
ゲーミングモニターを使う際の注意点
- パソコンのスペックがそれなりに無いとゲーミングモニターを使う意味が無い。
- PS4、Switchなどの据え置きゲーム機ではそもそも60FPS以上出ないので意味が無い。
ゲーミングモニターを使用するには、それなりに高いスペックのゲーミングPCが必要です。
理由は、ゲーミングモニターはリフレッシュレートが高く、1秒間に高速表示させることが可能な静止画の数が多いということを前述しましたが、モニターが可能であってもパソコンが作り出す静止画の数=フレームレートの値が高くなければ、意味がありません。
モニターは144枚の静止画を表示させることができるのに、パソコン側が作り出すことができる枚数が60枚だと、モニターに表示される枚数は60枚、つまり「60Hz」のモニターと違いが無くなってしまいます。
こうなると、モニター側は144枚くださいと言っているのに、パソコン側が60枚しか送れませんとなってしまい、残り84枚分を表示させることができるゲーミングモニターの性能を無駄にしてしまうのです。
なので、60FPSしか出せないパソコンで144Hzのモニターを使っていては、モニターの性能を活かせず、144FPS以上出すことが可能なパソコンで60Hzのモニターを使っていては、パソコンの性能を活かすことができないという風になってしまうので、パソコンの性能とモニターの性能のバランスが大事なのです。
ゲーミングモニターへの買い替えを考えている人は、一度プレイしているゲームで自分のパソコンでどのぐらいのフレームレートが出ているのか、Shadowplayや、OCATといったフレームレートを計測するソフトで計測してみると良いと思います。
PS4の人は必要なのか?
ここで、Amazonの質問でPC用の144Hzゲーミングモニターを「これはPS4でも使用できますか?」と質問している方がいらっしゃいますが、PS4でゲームをプレイしている人は144Hzモニターを使う意味は全く無いので、高いゲーミングモニターをわざわざ買う必要はありません。
PS4は60FPSしか出すことができない性能なので、144Hzモニターを使っていてもモニターの性能を活かすことはできません。
将来ゲーミングPCを購入する予定がある人であれば、今のうちに144Hzのゲーミングモニターを買っておいて損はないので、良いと思いますが、PS4で使う為だけに144Hzモニターを買うのであれば、値段的にも高いのでやめておいた方が良いです。
しかし、PS4用のゲーミングモニターであれば、応答速度が速いもので、HDMI端子や、イヤホンの接続端子などが多い60Hzのゲーミングモニターを買うことがおすすめです。
応答速度の速さはPS4でゲームをしている人にも利点になるので、テレビモニターでゲームをするよりもゲーミングモニターを使った方が有利になります。
まとめ
ここまで、ゲーミングモニターを選ぶ際に知っておきたい、ゲーミングモニターと通常のモニターとの違いや選ぶ際のポイントをまとめると
・ゲーミングモニターと通常のモニターとの違い
- 応答速度が非常に速い
- リフレッシュレートが高い
・ゲーミングモニターを選ぶ際のポイント
- 応答速度が「1ms」以下のもの
- リフレッシュレートが「60Hz」以上のもの
- モニターサイズが「24インチ」前後のもの
- 入力端子(HDMI・DisplayPort)が十分なもの
- 画面に光沢の無い「ノングレア」のもの
また、ゲーミングモニターを使用するには、それなりのパソコンスペックが必要でゲーミングPCの性能と、ゲーミングモニターの性能とのバランスが大事です。
ゲーミングモニターでゲームをすれば、格段にゲームのプレイしやすさや勝率が上がりますし、また一段と自分のプレイスキルも上がり、ゲームの楽しさがより増すことに繋がります。